積極的に取りたい！免疫力を高める飲み物

免疫とは、人体に備わっている防御システムのことです。体にとって有害なウイルスや細菌などの異物が侵入した際に、敵を判断、攻撃し、病気を未然に防ぐのが免疫の役割です。
免疫力を上げる効果が期待できる栄養素はさまざまありますが、食べ物だけでなく飲み物でも摂取することができ、飲み物ならではのメリットもあります。

今回は、免疫力を高めるのに効果的な飲み物についてご紹介していきます。

目次
飲み物で栄養素を摂取するメリット
免疫力を高めると期待できる飲み物ー緑茶ー
免疫力を高めると期待できる飲み物ーはちみつ＆ショウガー

飲み物で栄養素を摂取するメリット

栄養素を取り入れるといえば、普段の食事を思い浮かべる方も多いと思います。ただ、一度の食事では補いきれない栄養素を補助する手段として「飲み物」が注目されています。

①短時間で手軽に摂取できる
食事のようにしっかりと調理する必要がないため、忙しい合間や、貴重な朝の時間でも必要な栄養を取ることが可能です。職場や学校など家以外の場所や、移動中でも取り入れられるため、習慣化しやすいのも飲み物の良いところですね。

②いつでも手に入りやすい、取り入れやすい。
飲みたいな、と思った時にコンビニや自動販売機などで簡単に購入できます。また食欲のない時でも飲み物なら口に出来るということもよくあります。

食事の代替となるわけではありませんが、手に取る飲料の種類を意識するだけで、健康を保てるのであればぜひ取り入れていきたいですよね。

免疫力を高めると期待できる飲み物ー緑茶ー

緑茶にはカテキンが豊富に含まれていることはみなさんご存じですね。この「エピガロカテキンガレート」「エピガロカテキン」などのカテキンが、抗菌・抗ウイルス作用があると言われています。

緑茶にしか含まれない成分である「エピガロカテキンガレート」は、温度が高いほうが多く抽出されます。逆に、「エピガロカテキン」は温度が低いほうが多く抽出されるため、夏は水出しで、冬はホットで、といったように一年を通して美味しくいただきましょう。

静岡県立大学薬学部教授　鈴木隆先生の著書では、以下のように述べられています。

緑茶にはインフルエンザの原因となるウイルスや小児の風邪の原因となるウイルスに直接作用して、これらのウイルスの感染を無力化する成分が含まれています。茶カテキンはその代表です。インフルエンザウイルスは、ウイルス粒子の表面からスパイク状に突き出した２種類のタンパク質を利用して喉や鼻腔の細胞に感染します。茶カテキンは、スパイクタンパク質に直接作用して、その働きを抑えることでインフルエンザウイルスの感染を防ぎます。茶カテキンの中でも特にエピガロカテキンガレート（EGCG）が強い作用を示すことが明らかになっています。また、茶カテキンとは異なりますが、乾燥茶葉中に0.5％程度含まれているストリクチニンと呼ばれる成分も、インフルエンザウイルスや小児の風邪の原因となるウイルスの感染を強力に抑えることが明らかになってきました。ストリクチニンの作用は茶カテキンとは異なっていて、ウイルス膜と細胞膜が結合するのを邪魔することによって、ウイルスの感染を防ぐと考えられます。
引用：社団法人静岡県茶業会議所「知らなきゃソンするお茶のこと 10のひみつ　お茶の効用を科学する（最新版）」

普段からだれもが口にする緑茶が、このように味方になってくれるのは、日本人としてはとても嬉しく、是非毎日取り入れていきたいですね。

免疫力を高めると期待できる飲み物ーはちみつ＆ショウガー

はちみつにはビタミンB1、B2、C、ミネラルなどが多く含まれています。
ビタミンB2は脂質の代謝に関わる成分で、皮膚や粘膜を正常に保つはたらきがあります。
ビタミンCは免疫力を高める以外に、ストレスに耐性をつけたり、貧血の予防やコラーゲンの生成を促進するはたらきがあります。

はちみつを摂取することで、主にこの2つの栄養素により免疫力を高める効果が期待できるほか、便秘の改善や美肌効果、ダイエット効果なども期待できます。

同じく「ジンゲロン」という強い殺菌力を持つ辛味成分を含むショウガと共に、ハニージンジャードリンクを作るのもよさそうです。

ショウガの殺菌力で、体内に侵入した風邪やインフルエンザのウイルスを退治することが期待できます。

さらに、生姜は体を温める食品として知られていますが、体が温まると免疫力が高まるともいわれています。体温が高まり、血行が良くなることで、免疫細胞が体中を巡回すれば、体内の異物を早く発見、攻撃することができるのです。